町田市薬剤師会の取り組み

町田市薬剤師会は、市内の薬局・病院・教育機関などに勤務する薬剤師が連携し、市民の皆様が安心して暮らせる医療環境づくりに取り組んでいます。
個々の薬剤師業務の枠を超え、行政や他の医療団体と協力しながら、地域全体の健康と安全を支える活動を行っています。

地域医療・救急体制の確保
~いざという時の安心を守る~

休日・夜間の医薬品提供体制

休日や夜間の急な病気や怪我でもお薬が受け取れるよう、会員薬局の協力のもと、輪番制で対応する「休日当番薬局」の体制を整備しています。また、町田市の「小児休日準夜急患」の調剤業務につきましても、薬剤師会として会員薬剤師の出務調整を行い、365日途切れることのない医療体制を支えています。

医薬品提供体制のリスト化


(薬局機能の見える化)

市民の皆様や医療関係者が、目的に合った薬局をスムーズに見つけられるよう、市内薬局の機能別のリスト作成・公表を進めています。「開局時間・時間外対応」をはじめ、「在宅医療の対応状況(無菌調剤・医療用麻薬の取扱可否)」、「その他の機能(オンライン服薬指導、緊急避妊薬など)」について情報を整理・更新し、必要な時に必要な薬局へアクセスできる環境を整えています 。

災害時の医療救護活動

地震などの大規模災害発生時に、地域の医療を守り、迅速に行動するための体制整備を行っています。防災訓練や年3回の「災害活動薬剤師」育成研修を実施し、避難所での衛生管理や医薬品供給を担える人材育成に力を入れています。 また、薬剤師会としての業務継続計画(BCP)を策定しており、発災時においても行政と連携して迅速かつ円滑な対応ができるよう、安否確認システムの導入や災害対策医薬品の備蓄管理など、平時からの備えを徹底しています。

公衆衛生・環境への貢献
~住みよいまちづくりのために~

使用済み注射針の回収システム

ご家庭で排出される使用済み注射針を安全に処分するため、町田市と協力して回収しています。会員薬局が窓口となり、使用済み注射針を回収することで、ゴミ集積所での事故を防ぎ、安全な市民生活を守っています。

検査キットの安定供給

コロナ禍において、検査キットが市民の皆様に確実に行き渡るよう、取扱い薬局リストの作成・実施を行いました。今後も感染症流行時などに必要な資材が届く体制づくりに努めます。

自殺対策・ゲートキーパー活動

薬剤師は、来局者の様子や会話から心の不調(SOS)に気づき、支援につなぐ「ゲートキーパー」としての役割も担っています。町田市と連携した啓発活動や相談対応を通じ、市民の心の健康と命を守る取り組みを行っています。

啓発・教育活動
~正しい知識を広める~

薬学教育への参画

薬学生に対し、実践的な学びの機会を提供しています。現在の薬学教育のカリキュラムでは、「薬局における11週間の実務実習」が必須となっているため、教育機関と連携し、実習環境を整備しています。実際に学生を指導するための質の高い薬剤師を育成し、恒常的な連携体制を構築することで、薬学教育に貢献しています。

市民公開講座・お薬相談

健康維持や病気の予防、介護(在宅医療)などをテーマにした「市民公開講座」や「お薬相談会」を定期的に開催しています。お薬の正しい使い方や最新の医療情報をわかりやすく発信し、市民の皆様の健康リテラシー向上をサポートしています。また、社会福祉協議会や各地の自治会と協力して、「正しいお薬の使い方」、「災害時のお薬」などについてお話しする機会を作り、地域の方々のお薬に対する意識の向上に努めています。

こども薬剤師体験

子供たちが医療や薬剤師の仕事に興味を持てるよう、市民イベントや子どもセンター等で「こども薬剤師体験」を実施しています。白衣を着て、お菓子を薬に見立てた調剤(分包機体験など)を行うことで、薬や病院に対する苦手意識を減らし、将来の地域医療を担う人材育成につなげています。

認知症啓発・オレンジランプ活動

「認知症になっても安心して暮らせるまち」を目指し、認知症ご本人やご家族を支える活動に力を入れています。映画『オレンジ・ランプ』の上映会をはじめとする啓発イベント(オレンジランプ活動)や、認知症サポーター養成講座への協力などを通じ、薬の専門家として、認知症の早期発見や安心できる服薬環境づくりに貢献しています。

学校保健・薬物乱用防止

子供たちの健康を守るため、市内の幼稚園・小中高校へ学校薬剤師を推薦・派遣しています。また、若年層にも広がる市販薬の過剰摂取(オーバードーズ)や違法薬物の危険性を伝えるため、「薬物乱用防止教室」へ講師を派遣し、教育現場と連携して防止活動に取り組んでいます。学校薬剤師を通して、地域の職業体験の場作りにも協力しています。

薬剤師の資質向上
~日々進化する医療に対応するために~

学術講演会・研修会の企画運営

医療技術の進歩や法改正に迅速に対応するため、最新の薬物療法や医療安全、在宅医療のスキルなどを学ぶ「学術講演会」を定期的に開催しています。また、市内の昭和薬科大学と共催する「生涯学習講座」を実施するなど、大学や専門機関と連携した質の高い研修の場を提供し、地域薬剤師全体の専門性向上を図っています。

多職種連携の推進
~地域包括ケアシステムを支える
土台づくり~

市民の皆様が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、町田市薬剤師会は行政や医師会・歯科医師会・介護関係団体と協力し、地域ぐるみの医療・介護連携システム(地域包括ケアシステム)の構築に参画しています。

町田市

連携ネットワークの整備

町田市の「町田・安心して暮らせるまちづくりプロジェクト(町プロ)」などの事業に参画し、職種の垣根を越えた協力体制のルール作りを行っています。個々の薬局がスムーズに医療チームに参加できるよう、組織として他職種との「顔の見える関係」を築く機会を設けています。

情報共有基盤(ICT)の整備

地域のケアマネジャーや病院の相談員が、患者様の状態に合った薬局を即座に検索できるよう、薬局機能情報のデータベース化(Web公開)を行っています。また、薬局間で医薬品の在庫情報を共有するシステム(EveryConnect)等の導入を進め、必要な薬が地域内で確実に供給できる体制を整えることで、他職種からの処方提案にスムーズに応えられる環境づくりに取り組んでいます。