町田市薬剤師会の防災対策
~最初の一歩~
町田市の形状は東西に細長く,市の中心部からは遠く離れた地域も多くあります。
平常時の生活圏は近隣の市に頼っているケースも多く,市内の医療体制も充分とはいえません。
そんな発災直後の現場に薬剤師がいたら何ができるのでしょうか。
町田市薬剤師会では、こういった被害状況を想定し防災対策の検討を始めました。
2021年10月1日発行 都薬雑誌より抜粋
執筆者:町田市薬剤師会 会長 佐藤康行
災害時の対応について
- 町田市薬剤師会は、町田市地域防災計画に基づき、「災害時救護活動に関する協力協定」を結んでいます
- 「災害時救護活動に関する協力協定」に基づき災害薬事コーディネーターの委嘱もうけています
(災害薬事コーディネーターの役割は、災害時において、薬学的な助言及び調整を担います)
実際の活動と薬剤師の役割
1.「緊急医療救護所」と「災害拠点薬局」
災害時に緊急医療救護所が立ち上がる施設の近隣で、災害活動薬剤師が勤務する薬局を「災害拠点薬局」とし、2019年度から町田市と正式な委託契約を結び災害時備蓄医薬品を管理しています。
2.「災害活動薬剤師」とは
有事の際に速やかに行動できる薬剤師の育成を目的とした、「災害活動薬剤師」制度を2018年度から開始。
年3回の講習会を開催し2024年度までに80名を認定しました。
3.「災害時の薬局と薬剤師の役割」
医薬品における専門職として供給される医薬品の備蓄、管理、整理といった後方支援避難所における救助活動、衛生管理、環境維持
- 薬局:救護活動、広域医療救護活動、被災地における医薬品等安定供給(近隣薬局と災害時用備蓄薬の管理連携)
- 薬剤師:被災地における公衆衛生活動(感染症の発生予防措置、避難所の衛生状態監視)
4. 災害時安否確認、伝達訓練
災害時の備え
- 避難所にあなたのお薬は無いかもしれません…
(高血圧、糖尿病、心臓病の持病がある、精神科等で処方される医薬品等)
対策として、いつも飲んでいるお薬は、1週間~10日程度の予備薬を準備しましょう!
※お薬には期限があるため、常に新しいものと交換することも大事です - お薬手帳(電子お薬手帳)、かかりつけ薬剤師(薬局)を持とう!
災害時に普段飲んでいるお薬を持ち出せなかったら・・・
継続している薬が必要な時は、それが分かる「お薬手帳」があれば、直ぐに処方される可能性が高い!
「お薬手帳」がなくても、「かかりつけ薬局」で調剤してもらえるかも! - 災害時に携帯しておくべき医薬品リスト
総合感冒薬・胃腸薬・下痢止め・整腸薬・ビタミン剤・解熱鎮痛剤・消毒薬・うがい薬
点眼薬・痒み止め・下剤・湿布薬、その他医療用具として、絆創膏・ガーゼ・包帯・脱脂綿
脱脂綿・マスク・ピンセット・ハサミなど - NTT災害用伝言ダイヤル(171)を体験しましょう
※毎月1日と15日に体験利用ができます(30秒以内、20伝言まで)
伝言ダイヤルの使い方(PDF)
災害時のお薬(講演活動)
『繋がりの重要性』災害に対しできるだけの想定、準備は大切ですが、実際に完全な備えを行う事は困難です。
発災後の72時間を自力で生き抜くために、近隣の連携は最重要と考えます。かかりつけ薬剤師、薬局も日常の繋がりのひとつですが、近年、町内会等の地域交流の場が減りつつありコミュニティーの機会が減少しています。
可能な範囲で地域の防災訓練や回覧板などを通じて近隣の方々と交流を図る事で災害時にお互い助け合う事ができるようになります。町田市薬剤師会では「災害時のお薬」という内容で地域団体への講演を行い、地域連携の機会を増やす活動を行っております。
2025年3月16日開催 第18回まちだライフサポートセミナー原稿より抜粋
執筆者:町田市薬剤師会 副会長 鯨岡健人
